2012年7月23日月曜日

サロベツ100マイルロードレース

サロベツ100マイルロードレース。豊富町の大規模草地内に設けられた1周20kmのコースを周回する。エリート160km、S2-100km、S3-60kmなどと距離が長く、アップダウンも多いため、集団内でも色々な動きが見られるレースである。
 写真はエリート

昨年はゴールまであとわずかの所で落車に巻き込まれた因縁の大会。そして100kmのレースは今回初体験。無事100kmを走りきること、これが第1の目標である。

スタートは最後列、そのまま集団最後尾で最初の坂を下る。長丁場なので集団内に緊張感はなくペースも緩やか。完走できるか不安なのと、集団全体の動き、上り坂での各選手の足を見たかったので、最初は中切れに注意しながら集団最後尾をキープする。

1周目の最初の登り、自然と集団真ん中辺りまで進む。早くもなく遅くもないまずまずのペース。登りきったところでまた最後尾に下がり、選手の数を数えてみると3人くらい減っている。

なるほど。今のペースでふるい落とせるなら、もう少しペースを上げれば集団はもっと絞れるな、と確認。

2周目も平坦では相変わらず最後尾。平均パワーは180-190w。このペースなら後半、少しは動けるかもしれない。前方ではA澤さんやアティックの選手ほか数名が引いている。いのみちおさん、Fさんも集団中ほどに確認。

この間、あれこれ考える。一番長い登りではアドバンテージがありそうなので、平坦ではムリに足を使わず、前に上がる時はここを利用したらよさそうだ。

3周目、一つ目の短い坂を登り、次の下りで集団の右側をエアロポジションで加速。そのまま一気に一番長い登りに入り、集団の中ほどまで上がる。ここで今日はじめて前方で展開していたいのみちおさんと出会う。

前の様子が詳細に見えてくる。やはりローテーは上手く回っておらず、散発的なペースアップ、ちょっとした飛び出しが見られるようだ。集団全体ではかなりの数の選手が足を溜めているはず。さらなるふるい落としが必要である。

4周目からはさらにポジションを上げ、ローテーに参加。しかし、長時間引く選手はおらず、皆さん最終周に備えている様子。

最終周、コントロールラインを通過後、右手前方に見覚えがあるリミッツジャージ。Miki-teaさんである。5分先にスタートしたエリートクラスから千切れた模様で一人旅になっている。これは辛そうだ。Miki-teaさんにエールを送り。またレースに集中する。

最後の平坦区間、最後の補給をしっかり取って前方で展開。集団にペースを上げる動きは見られない。勝負は長い登りと最後のアップダウン区間になりそう。登りで一気にペースを上げようと心に決める。

長い登りの前の下り区間で先頭に出る。ここで足を使うわけにはいかず最大限のエアロポジションを取る。2番手との距離が空く。

先頭で登りに入りペースアップ。さらに後ろから2名が出る。よしよし。これで集団を小さくできる。その後の緩い下りでは、A澤さん、いのみちおさんなど数名が出てペースアップ。10番手くらいで後ろを振り返ると集団は縦に大きく伸びている。

この局面で前方にいるアドバンテージを生かさない手はない。さらにペースを上げて、牧場内の登りに入れば後ろを大きく千切れるかもしれない。集団の状態を前方の選手に伝えながら一気に先頭に出てペースアップ。

牧場内の登りに入る。ここで集団の前方が落ち着きかけたので、また前に出てペースを作る。しばらくして振り返ると集団との間が空いている。ここからゴールまでは6km、約10分。そのまま逃げるにはちょっと早い。すぐ後ろには2名が付いている。

今日の目標2。
よし、行っちゃえ。2人に「がんばろー」を声をかけ協調体制を作る。先頭の自分のペースが少し落ちたところで、O倉君が「僕引きます!」と前に出る。しかし、元気すぎて付いてゆけない。さらに、もう一人が追走に出て協調が乱れる。マズイ、一人ではとても逃げ切れる距離ではない。

しかし、ここまで来たら後には戻れない。一人になり、ゼイゼイ、ハアハア、ぎりぎりのペースで進む。残り3.5km地点。集団から飛び出したA澤さんほか3名くらいの追走グループにビューンと抜かれる。さらに、牧場内を左折したところ、残り3km地点でで、いのみちおさん、Fさんたち10人くらいの集団に追いつかれる。何とか付こうと試みるが、足はなく登りで千切れる。

今日の目標3。
何とかあれに追いつこう。下りをエアロポジションで最大限加速、短い登りを一気に登る。少しずつグループいのみちおさんが近づき、残り1.5km地点で何とか追いつく。

グループ内がけん制状態にあったこともあり、徐々に回復。もしかしてスプリントに参加できるかも。

今日の目標4。スプリントで何人かかわしてやろう。最後の下りでエアロポジション。いい具合に加速する。一気に登りに入り、約10名の集団は道幅一杯に横に広がる。自分は右側から行こうとするが、モーターバイクに阻まれ前の選手が加速できない。

次は大きく左に振る。こっちも前の選手に阻まれ一瞬足を止める。その選手が加速。自分ももう一回踏みなおし。しかし、踏みなおしの加速では分が悪い。集団後ろの選手を何人かかわしただけでゴール。踏みなおしが悔やまれる!36人中の10位。

優勝はA澤さん。このレースに向けて調整してきたという。積極的に展開した上での優勝は十分納得できる結果である。
まずは完走を第一目標に望んだレース。集団全体の動きや展開をつかむことができ、また、わずかではあるが展開に絡むことができた。ロードレースをたっぷりと楽しむことができて、十分満足できるレースであった。

S3では久保田君が優勝!

エリートクラス Miki-teaさん最後の力走

5 件のコメント:

  1. 昨日はおつかれさまでした。
    ゴールスプリントでバイクに進路を阻まれたのはちょっと残念でしたが、
    最後まで千切れずに、いしいさんや、みなさんとレースをすることができて、楽しい一日でした。またよろしくお願いします。

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  2. fさん
    ゴールスプリントではfさんに一歩及ばず悔しかったです。しかし、絞られたお馴染みの面々とのスプリントはとても楽しかったです。豊富まで行った会がありました。次回もよろしくお願いします。

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  3. 移動も含めて、おつかれさまでした。
    別クラスの、しかも遅いわたくしなどを何度も取り上げて頂きありがとうございます。
    いろいろな方のブログを拝見させて頂きました。今回はアッシーのレースでしたが、その価値を高めたのは間違いなく、いしいさんでした。
    積極果敢なレース運びは、上のクラスを見据えたものに見えました。
    いしいさんなら、いつ上がっても上位で活躍できると思います。
    来年と言わず、近い数戦で是非決めてください!
    まあ、とにかくこちらは凄い世界Deathよ。

    クラブDNFにレンタル移籍中のmiki-teaより

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  4. 詳細なレポ,すばらしいです.いしいさん,とても冷静でしたね.こうして読むと,自分の脚質や余力を把握した上で最後のアップダウンでどう振る舞うかを・・・が,難しいですね~.次回はどうしましょうか,もっと早くに飛び出してみるか,もっともっと我慢するべきか.各選手の展開にもよるし.とにかく,このレースは頭も使うし楽しいですね~.一緒に走れて楽しかったです.

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  5. miki-teaさん
    評価いただきありがとうございます。ロードレースって結果が出なくても楽しめるものなんだなと改めて思いました。それにしてもmiki-teaさんの最後のゴールは本当に感動しましたよ。私もウルッときてしまいました。

    いのみちおさん
    長文、読んでいただきありがとうございます。
    前半、前方で頑張っている皆さんの動きを後ろから眺めるのはちょっと罪悪感を感じましたが、TV中継を見ているように全体がよく見えました。これは初めての経験でした。ロードレースらしい楽しいレースでしたね。

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